誰にでも関係する『不登校』の話

不登校

 何十年も前から学校における『不登校』について考えられている。
 ここ数年文部科学省が指針を示したり、自治体によっては独自の方法でそのケアに当たってはいるもののまだまだ全国的に体制が整っているとは言えない。
 僕自身、学校にいる時代きちんと体制が整えられていたとは決して言えないような中で働いていたが、本当にこれに関しては本格的に制度や体制を整えなくてはならない時代が間違い無くやってきていると思っている。
 なぜなら、よくある『担任教師が一生懸命本人と繋がろうとするだけ』のケアではほとんどの場合の『不登校』は解決に繋がらない場合が多いと思うからである。無駄だと言いたいワケでは無い。僕も学校で働いている間に経験したが、担任教師からすれば『不登校状態から子どもや家族を救える糸口は自分が動くしかない』という考えしか浮かばない気持ちは痛いほどよくわかるので。
 今日は『不登校』について書こうと思う。

不登校はいつ発生するの?

 不登校はいつ、どんな子に起こるのだろうか?
 これについて僕は「もう今の時代なら誰にでも起こっておかしくない。」と思っている。
 なぜか?理由がさまざまである可能性が高いからである。
 不登校の始まりは「朝起きられない。」「人間関係のことで行きたくなくなる。」「朝になると体調が悪くなる。」と些細なきっかけから始まる。
 だが、多くの場合『点』を修正するだけで解決することは無いと思う。そこに繋がるまでに子どもが感じたこと、学校以外の生活、性格や体調などなど気にしないといけないことは山ほどある。不登校になった子に対して「明日は頑張っておいで!」と投げ掛ける学校の先生は多くいるのだがこれは良くない。学校が『頑張らないと行けない場所』になっているのならそれは見直すきっかけでしかない。

不登校になった時に一番に考えるべきこと

 不登校になった時に僕たち『教育者』が動くこと。それは、どうにかして『安心』を確保することだと思う。
 これは終始一貫して僕が不登校支援において気にしていることなのだが常にその段階で出来る『安心』の提供が大切だと思う。そう考えると不登校になった時に大前提『学校に行かないこと』を解決しようとしても上手く行かないのではないか?と思っている。特に現代社会においては『学校に行かないこと』=『マイナス』という図式は描きにくい世の中になっているのではないかと思う。
 では、少し突っ込んだ分解をしてみようと思う。子どもにとって不登校による『不安』が与えられる可能性があるのは何だろうか?友だちに会えないこと?周りの友だちと違うことをしていること?体調が悪くなること?やりたいことが出来なくなること?などなどあるが、僕の少ない経験ではあるが不登校における一番の子どもの『安心』が得られなくなる状況は『家族との関係が悪くなる』だと思う。
 なぜかと言えば、不登校のほとんどは本人よりも家族の方が『安心』を得られなくなることが多いからでは無いかと思う。勉強はどうなっていくのか?人と会わない生活でこれから大丈夫なのだろうか?我慢することで人は育つのではないのだろうか?これからの進路はどうなるのだろうか?この『不安』はほとんどの場合、一旦家族の背中に全てのしかかる。これを全く経ない家族はきっと『もともと学校へ行くことに何の価値も置いていない』か『よっぽど精神的に余裕のある』家庭ばかりだと思う。
 『不登校』における大変な部分は、生活が変わることでこれらの不安が一気に押し寄せることで起こる家族の人間関係の『安心』が奪われることなのではないかと僕は思っている。

My Placeの考える『不登校』になったら考えるべきこと

 こういった事情を考えると『不登校』になった時に即座に対応し、数日で解決に導く風土を持った学校が日本にたくさんあるとは考えにくい。
 だからこそ、『不登校』になった時には『どこかに繋がりorコミュニティ』を作っておくということに動き出すことをオススメしたい。
 今僕は自分の運営している施設である家庭学習応援施設My Placeの仕事以外にオンライン教材『すらら』ですららコーチとしての仕事で15名ほどのお子さんに関わらせてもらっているがその中にも『不登校』のお子さんが何人もおり、お家の方とも連絡を取り合いながら進めている。

 これ以外にも実は世の中には『不登校』に対して様々な取り組みをしているコミュニティはたくさんあるのだ。学校に行かないこと自体よりも『行く行かないのやり取り』により発生してしまう『何に対しても興味が持てない無気力状態』の方が良くないのでは?と僕は考えている。

My Placeに出来ること

 My Placeではフリースクールプランを持ってはいるが、まだまだそこを居場所にしたいと願う子どもや家族は多くはいない。やはり、多くの家族の願いは『学校に行くこと』だったりする。なので、僕たちは本人やその家族がどう願っているかによって対応を変えてはいる。『学校に行きたいと願う子』に対して無理にフリースクールに来いなんていうことは言わない。だから放課後の支援も用意はしている。
 My Placeは専門施設にしていない。学習に特化した施設、不登校に特化した施設、特別支援に特化した施設など専門性を高めて利用者のニーズを絞ってしまう方が効率的だし、どれも中途半端になるのでは?との声も確かにある。でも僕たちは今の考えでは『専門施設』にするつもりはない。なぜなら僕たちが『選択肢』を減らしたくないからだ。施設に通えないなら通えないプランも用意するし、学校に行きたいなら行けるプラン、行けないならそれにも対応し、不登校によって近くの公立高校に通えないなら通信制高校だってうちにはある。

 不登校が増える時期は、長期休み明けだったりする。環境の変化や生活リズムの変化は『きっかけ』になりやすいのだ。確かに『学校』の為に早起きしなくてはならないなら学校の無い長期休みの方が『快適』なのかもしれない。だからこそ、My Placeの夏休みは朝5時からオンライン自習室を開いたり、9時から15時の利用プランを作ることで『生活リズム』を出来るだけ狂わせないような予防的な教育活動に努めているのである。

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