大きな一歩が踏み出されました!

不登校

 今日はとても大きな出来事を紹介します。

 僕たちの運営している家庭学習応援施設My Placeにフリースクールで通っている中学生の『出席扱い』の取り扱いが初めて実現しました。

 そもそも、知らない人には何のこっちゃ案件ではあると思うのですが、僕たちにとっては大きな一歩だと思っています。

 もちろん、根拠となる法律を知っている人にとっては「そんなの何年も前から認められた権利なんだから認められて当たり前じゃん。」と思われるかもしれません。

別添3 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(平成28年法律第105号):文部科学省

 

 でも、家庭学習応援施設My Placeが出来て2年半以上一度もこの『出席扱い』の制度が公立学校で認めてもらえることはありませんでした。

 不登校の子や学校に行きにくい子が通っていても、決して学校との連携は取れずにいました。私立の学校は依頼があればすぐに飛んできたのに一度も繋がる機会を得られずにいました。

 僕はこの法律が出来た時にはまだ教員をやっていました。この法律が出来た時、「もしかすると学校に行きづらい子を救う一つの窓口になるかもしれない!」とそこに希望の光を見て、今のような場所を作ろうと考え始めたのを今でも覚えています。

 それでも現実はそう甘くはありませんでした。

 今うちの施設に通う通信制高校の生徒の中には、中学校に在籍時不登校だった時、何度か担任の先生にこの『出席扱い』の制度の利用を打診したものの結局ウヤムヤになり、保護者の方も疲れてしまい、実現せずに終わってしまった子がいます。僕は正直この経験から「こんなことならもう紙の上での出席よりも目の前にいる子どもたちの笑顔のために突っ走ろう。」そんな風に考えるようになりました。

 ただ、先日西宮市のある中学校の校長先生から直接お電話をいただき、この制度の利用の要請があったので施設を訪問したいとの旨の依頼がありました。話の中で僕が「まぁ僕たちの施設の活動が学校の求めているものに合致しているかどうかはわからないので、利用できるなら利用できた方がいいよねくらいに思っているのですが……」と話すと、校長先生の方から「いや、それは違います。我が校の生徒の頑張りを認めてくれている温かい施設があるなら積極的に連携を図り子どもの気持ちの励みに努めたいのです。」という熱い言葉をいただきました。

 正直学校によって本当に対応はまちまちです。法律で認められた権利であっても「学校以外の施設を認めて『学校は行かなくても良い場所』だと思われては困るので……」と連携を嫌う学校も中にはあります。

 でも、ある学校が認めてくれたことで前例ができたことはとても大きなことだと思います。

 不登校状態になっている子どもたちやご家庭の多くはまだこうした民間施設への利用が『出席扱い』になる制度があることも知りません。

 でも、学習教材のすららを自宅で取り組むことですら出席扱いになる学校ですらあることを僕はもっと多くの人に知って欲しいなと思っています。

 確かに「出席扱い」だけで、不登校や学校生活に思い悩む子どもや保護者を救っていけるとは思いません。

 ただ、それをきっかけに何かが変わる子がいるならば、この事実を是非皆さんにも知ってもらいたいなと思っています。

 遠い名塩の山の中ですが、実際に西宮の南の方から通ってくれている仲間がいます。知ってもらえると嬉しいなと思います。

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