僕たちが運営する家庭学習応援施設My Placeは同じ場所で様々な事業を運営しています。
1つの事業に専念する方が広告をするにしても、スタッフを雇うにしても効率はいいんですが、色々やっています。
理由は簡単です。西宮名塩にはどれも必要だと思っているからです。
ただ、色々やっているのでそれぞれに来て欲しい子どものターゲットは違いますし、救いたい子どもや家族のターゲットも違います。
なので今日から『My Place誕生秘話』と題して、少しそれぞれの事業を分けて詳しく書いていこうと思います。
My Placeが作る通信制高校の良いところ
学費は意外と安くで済む
本当の学ぶ力が身に付く
時間を有効に使える
自分にきちんと矢印を向ける
学費は意外と安く済む
西宮名塩という街はまぁまぁ田舎です。
西宮市は全国の住みたい街ランキングとやらの上位にいるとかいないとか言われていますが、六甲山系から北に位置する小学校区5校、中学校区2校に関してはそのランキングと関係があるのかどうかというくらいの環境にあります。
My Placeからは最寄り駅JR西宮名塩の駅まで徒歩40分超!決して便利な場所にあるとは言えません。
そして、近所に徒歩で行けるような高校があるか?
もちろん、ありません。
そうした環境であっても多くの子たちが中学3年くらいの時に言うわけです。
「親からはお金が掛かるから公立高校に行きなさい!と言われている。」
でも、こういう風に言われている子のほとんどは勉強が苦手なんです。
西宮名塩の近隣ってさっきも書いたように田舎なんです。近くに公立高校なんて無いんです。
だから、通える範囲の公立高校に通うだけでもバスや電車の定期代だけで年間30万円近く掛かっちゃうわけです。
僕たちが運営しているMy Placeの通信制高校ならば、まず制服がありません。
交通費も掛かるには掛かりますが近隣の校区から来るならばバス1本で来れるのでバスの定期だけで十分です。というよりほとんどの子が週2回しか登校していないので定期を買う必要すらありません。
結果これだけでもずいぶん節約ができます。
また、学費は就学支援金制度が導入されているので授業料の減額のような制度もあります。
しかも、校則でアルバイトを禁止したりはしていないので登校しない日に長時間アルバイトや場合によっては普通に働くことだってできるかもしれません。
そのお金の一部を学費に充てれば、高校に掛かる費用はかなりコンパクトになっていくのです。
本当の学ぶ力が身に付く
もちろん、教育はある意味投資です。
お金を掛けてでも行く意味というのはあると僕は思っています。
だから、部活動とか学習カリキュラムとか特別な体験活動とか、そういう明確な目的がある子は行きたい高校にお金を掛けてでも行くのがオススメだとは思います。
でも、そもそも普通に学校に通っていて、授業だって受けていて、公立高校に行くことができるかできないかというレベルの学力の子のほとんどは高校に入ってからの学習なんて普通に理解が進むはずが無いんです。
高校で習う学問ってまぁまぁ専門的ですから。
中学3年生になって成績のことで困りたくないから、本人にそこまで意欲があるわけでも無いのに中学生になったら塾に行くという風潮も僕は納得いっていません。
だって、日本では無料で教科書が配られるんです。学校では指定された教材が配られて、その中から出る問題が定期テストになっているのです。
それでも勉強が壊滅的というような学習意欲も低い子にわざわざ強制的に上乗せしたって勉強にやる気が出るはずが無いんです。
中学生にもなって大人の強制力でしか学習に向かわない子は、もっともっと前から勉強にSOSが出ていたか、大人がやらさなくなったらそのうち絶対勉強なんてやらなくなります。
だから、僕たちが大切にしていることは「義務教育が終わるまでに自分で学習を進めるための方法を身に付けること」なのです。
その力を育てることの方が優先で、結果的にどういう高校に行きたいかというのは後から付いて来る問題なのかなと思っています。
僕たちの運営する通信制高校は学習自立を徹底的に促します。
教科もその日の分量も全て本人に任せておいて本人がきちんと自分からSOSを出した時に徹底的に救います。
中学までの勉強に苦手があったとしても自分でレポートを仕上げる間に教科書を読み、必要な部分を抜き出したりするうちに、しっかりと自分のための学習が展開されていく仕組みを整えています。
時間を有効に使える
とここまでは「公立に行くこと至上主義」の進路決定はヘンテコだなという切り口で、提案のような気持ちで書いていたのですが、少し話題を変えます。
僕がまだMy Placeを始めたばかりの頃、今年22歳になる子たちが高校3年生の時に何人かの子が大学や短大、専門学校の志願理由書を書く手伝いをしたことがあった時の話です。
文章なんて正解が無いので細かい文章の書きぶりは正しく伝えわればそれで良いと思ったのですが、それを文字にする段階ですごく気になることがありました。
高校生たちが自分のアピールしたところや自分の成長を振り返った時に一番充実していたことは何?と聞くと「アルバイト!!」と答えた子が何人もいたんです。
部活をしていない子にとっては大人に必要とされて、社会と接点を持ち、その対価がはっきりしたものに変わる。充実していると答える姿はごくごく自然に感じました。
「おぉ、じゃあそれ書こう!」僕は即答で答えましたが「無理!」と返事が返ってきました。
聞くとアルバイトは校則で禁止されており、推薦入試の場面では言うことができないのだそうです。
何と言って良いのかわかりませんでしたが、もったいないなと感じました。
校則をこっそり破っているのに学校からはちゃっかり推薦をもらおうとしていることも何だかなという話ではあるのですが、それよりもこうして自分の成長や長所やポジティブな経験をPRする場で自分の一番良いと思っていることが言えないというのは何とも言えない気分になりました。
僕たちの運営している通信制高校のミッションは「社会に繋げる存在を育てること」だと思っています。
高校の次の進路を子どもたちがどう選ぶかはわかりません。
もしかすると働く子もいるかもしれませんし、今度は専門学校や短大、大学など学びをさらに発展させる進路を選ぶ子もいるかもしれません。
その全てが社会ですし、高校卒業の段階で真に行きたい進路へ向かって欲しいと思っています。
その為には高校生という多感な時期に色々な経験をして、有り余る時間を有効に使うことで自分のしたいことにとことん時間を費やす経験が出来るのではないかと思っています。子どもに多くの制限を加えて忙しくさせている間に3年が終わってしまうなんてことは教育者として絶対にさせたくはありません。
自分にきちんと矢印を向ける
僕は教育の場で用いられる「自分らしく生きよう!」というメッセージが昔から少し苦手です。
理由は、「自分らしく生きよう!」というメッセージを発信する以上はそのための余白がきちんと用意されていないといけないと思うからです。一度上手くいかなかったからもうおしまい。チャンスが無い。という環境では「自分らしく生きる」なんて絶対に出来ません。
失敗や回り道をしていても何度も何度も挑戦できるだけの余白があるからこそ、子どもたちはその間に「自分らしさ」に目を向けられるのではないかと思っています。
僕は勉強にしても、人間関係にしても、誰かのせいにしてしまうことが嫌いです。
人間なんて自分の行動次第で何だって変えられるのに、何かのせいにして世の中の愚痴、誰かの愚痴ばかり言っている人はたくさんいます。
でもそれって何だか暗いし僕は嫌なんです。
自分以外の何かを変えるのには時間も掛かります。もしかすると変わらないかもしれません。
逆に自分は今この瞬間から変えることができる可能性はあるのです。
My Placeの運営する通信制高校では、様々な体験や人との関わりを通して自分に矢印を向けて自分の行動や言葉に責任が持てるようなことを伝えているつもりです。
だから僕たちは通信制高校をやっている!!
僕は中学3年生の頃、全く進路について真剣に考えたことがありませんでした。
どうせ、受けたら受かるし何だって良いよ。と本当に適当に高校受験に取り組みました。
まだ、ガラケーが主流で動画なんてケータイで見ることができない時代でした。ピカピカ光るケータイのアンテナを振りながら、誰かのメールを待って暇な時間を潰していました。部活や友だちと遊ぶ以外の時間は本当に暇でした。
ただ、今はインターネットを開けばワクワクするようなコンテンツが山ほどあり、世の中にはたくさんのエンターテイメントも溢れています。世界中のプロたちによる時間の奪い合いがずっと続いています。
気を抜くとあっという間に時間が過ぎていきますが、気付けば何も残らないような時間になることだってあります。
思春期真っ只中の高校生という3年間を決して無駄にして欲しくありません。
誰かに言われたことだけを嫌々やりながら、誰かに文句を言われながら、言いながら、何とか進級できるくらいの出席や点数を取るためにヒヤヒヤするような高校生活を送るくらいなら、是非僕たちの通信制高校の仲間になって欲しいと思います。高校在学中でもいつでも転入することもできます。
新入学の問い合わせや見学も随時受け付けております。
僕たちはこんな気持ちで西宮名塩に『通信制高校』を作っているのです。
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