選択肢が生み出すブレーキ

子育て

 みなさんはジャムの法則というものをご存じでしょうか。

 この本にも書かれているのですが、すごくザックリ言うと『選択肢が多すぎると人って行動しなくなっちゃうんですよ。』と言った話です。

 僕たちは「こうするしかないんだ…」という状況になると無条件で動けてしまうのですが、たくさん選択肢があると迷ってしまうのは当然なんですね。
 それでもMy Placeでは、子どもたちに特定の課題を与えず『過ごし方は自由に決めてね。』ということにしています。それはなぜか?今日はそんな話をしようと思います。

学校で働いてみて思ったこと 

 「最近の子は…」と世の中の多くのところで語られる一方で、僕は小学校で働いていて感じたことがあります。子どもたちが異常なほどに素直だということです。
 「これをやってみよう!」と投げ掛けると「わ~い。」と動き始めるんです。小学校6年生の担任をしていても結構これが通用しちゃうんです。もちろん、たまたまの部分も大きいと思うのですが、「本当にやりたいのかなぁ。」と疑ってしまうほどでした。
 ただ、そんな子たちが「自由にしていていいよ。」と声を掛けるとピタッと動きを止めるのです。国民に自由が認められている国日本においてなかなか辛い現実です。自由のハンドルを手渡された時に自分でアクセルが踏めない子がほとんどなのです。
 ある子は言いました。「自由にしろって言われたって好きにしていたら怒られることもあるから…」少し驚きました。この子にとっての『自由』の道を進む選択肢が多すぎて進めなくなってしまっているのだけでなく、進もうとした結果による失敗体験から、そういう事態を引き起こしてしまっているようなのです。

それでも僕は『自由』を与える 

 もしかするとこういう姿を見ると「いやぁ、だからこそ子どもたちにはある程度レールを敷いてその範囲の中で進ませる方が良いのだ。」と言いながらせっせとレール敷きをする人もいるかもしれません。でも僕はあえてそちらへは進まないと決めています。
 なぜなら、これからの世の中を進むためにはたくさんの選択肢が見えても、そのブレーキを吹っ飛ばして自分で前に進んでいかないといけないからです。僕たち大人の仕事は、選択肢を手に取れる位置にわかりやすく並べ、情報を取捨選択して進み続ける文化に慣れさせることが大切だと信じています。
 世の中には『選択肢』が山のようにあります。その選択肢に「あぁでもないこうでもない」と理由を付けてブレーキをかけて生きるのか、自分のアンテナにかかる全てのことに動き出すのか、自由が許される日本でどちらを選ぶかは本人次第なのです。僕はこれからも色々な『情報』を発掘しては発信を続けていこうと思います。

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