Reggae×教育【Thunder編】vol.3

Reggae×教育

熱量は伝わる

 「思ってたのと違う!!」

 どこかで聞いたことのあるようなセリフから僕らの出会いは始まった。

 最初に僕との待ち合わせに来てくれたのは、Thunderと昔からよく活動を共にしているEMPERORのマネージャーの男性とカメラマンをしている男性だった。

 いつものように自分たちのしたいことや今回の授業作りで子どもたちに伝えたいことを伝えた。別に謝礼や報酬を支払える訳でもない僕らの提案に『時間』や『コスト』を割いて来てもらうためだ、僕は可能な限り自分のしてきた『経験』を踏まえながら、この授業にThunderからのメッセージを乗せてもらえると時に生まれる『価値』を必死で伝えた。

 そして、程なくしてThunder本人が合流してくれた。

 何だかやはり緊張している様子だった。

 僕は、改めて今回の授業についての『想い』を伝えた。

 すると、かなり遠慮がちに「自分で本当に小学校なんか大丈夫なんでしょうか?」といった返事が返ってきた。

 僕は、それまで何度もThunderの曲は聴いてきたし、イベントにも何度か行ってステージに立つ彼を知っていた。彼の持つ『確固たる自分』に強く感銘を受けていたこともあり、少し驚いた。

SYSTEM – THUNDER

 だが、自分の地元に誇りや愛を感じながら、自分の気持ちや考えをハッキリと歌に込める彼の姿は決して小学生に見せたり、聴かせたりしてはいけないような人間ではない。むしろ、機会があるならもっと多くの人に知ってもらいたいような人だ。

 授業の趣旨をお互いで擦り合わせて、何となくイメージが持てたところで「僕らにとってもめったにない機会なので、是非やらせて欲しい!」という答えをもらうことができた。

 僕にとってまた、『夢』のような瞬間がやってくるのである。

『予想』を遥かに超えてくるゲスト

 その後、何度かマネージャーの方とはメールや電話での打ち合わせを重ねていった。日程や時間の調整などが具体的に決まっていくなかである提案が成された。

 「こんな機会は僕らにとって本当に大きな貴重な機会なので、今回の授業のワンシーンを使ってMVを撮らせてもらえないか?

 「え!?」

 僕はすぐに校長に確認を取った。校長も少し迷いながらではあったが、いくつかのことに配慮してもらえるような条件を付けるなら、全面的に協力するとの答えがあった。

 そして、曲目を確認したところ。

『希望』

 僕の大好きな曲であり、今回の授業でも是非歌ってもらいたいと思っていた曲であった。

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