家庭学習応援施設My Placeでまた新たな取り組みをしてみようと思います。
それは、西宮市の『つどい場』活動です。
つどい場とは、『個人の家や空き家等の個人宅、自治会館や集会所等の共同利用施設を活用し、地域住民同士がより身近に集まることのできる地域の居場所』と西宮市のHPに書いてあります。今日はその活動の中で僕たちが何を解決したいかについて書いてみようと思います。
教員時代の想い出
僕が働いていた学校は、2校あってどちらも比較的大きい校区の小学校でした。そのこともあり登校方法がいくつかあり、その中にバスでの登校なんかもあり、学校の動きは結構このバスの時間で子どもたちが困らないように設計されている部分がありました。ですが、朝の時間にどちらの学校も結構困っていたことがありました。教員の勤務時間よりだいぶと前に子どもたちが学校にいることでした。どちらの学校も原則〇時〇分から〇時〇分の間に登校してねというルールがあってもそれより早く来る子は数人いました。
ではなぜそれが困るのかですが、簡単です。教員の勤務時間の開始よりずいぶん前に子どもたちがチラホラ来ているという状況が生まれるからです。
いやいや子どもたちは公園にも自分で行くんだから子どもだけなんて別に困らないでしょ?という感覚の人も多いかと思うのですが、やはり学校で起きた事件、事故には教員の責任が問われたりもしますし、何より大人が居れば起きなかったようなことが発生するのって悲しいことなんですよね。
場合によってはこんなこともあるかもしれません。誰かが失くしものをして、そこに居たというだけで全く根も葉もない噂を立てられてしまうかもしれないなんていうことも教師なら考えるかもしれません。そのくらい学校という場所は子どもの『命』や『将来』を背負っている覚悟で働いている先生がたくさん居るんです。すると先生たちは勤務時間より早くに働くことが常になってしまったりもするわけです。
でも、これお家の方も何も悪く無いんです。うちも共働きだからわかるのですが、結構仕事をしながら子どもの学校の設定時間に合わせることって至難の業だったりするんです。時間の調整の効きにくいお仕事に就いている方はそれだけで結構困ったりもするんですよね。
結論、誰も悪くないのに『困ったことが発生している』これを決着させるために先生は「協力してください!」親は「こちらの事情も理解してください!」なんて言い合っても解決しないんです。
だから僕らが新しいタイプの『つどい場』活動で解決できないか考えてみたワケです。
僕らが救いたい2つのターゲット
僕らは今回の『つどい場』活動に名前を付けました。
その名も『LINK UP』です。これはくだけた英語の言い方で「会う」みたいな意味です。
子どもたちが元気にスムーズにスタートできるように2つのターゲットにアプローチします。
①やむを得ない事情で保護者が子どもの登校出発の時刻より早く家を出なくてはならず、預かりを必要とする小学生
②夕方5時や7時の学童保育の時間に迎えに行くことが出来ない可能性のある家庭の小学生
僕らの住む西宮名塩という場所は少し都市部と離れていることもあり都市部で働く方は他の労働者よりも通勤時間が掛かる可能性があります。下手をすると6時前に職場を出ていても7時までにお迎えに行けない子も発生するのではないかと考えたところ今の仕組みに行き着きました。子どもを預かり、時間になるまではゆっくり読書をしたり、ちょっとしたボードゲームをしたり、勉強をしたりしながら時間を過ごします。時間になったらバス停まで送っていっていってらっしゃいを言う。あとはそれぞれの子どもたちが学校の近隣のバス停でバスを降りて登校する。こういう簡単な仕組みがあるだけでいくつかの家庭でも救えたらいいなと始めてみようと思っています。
街をタイムスリップさせたい
世の中にはたくさんの『困った』と『モヤッと』で溢れています。
ある人はこれに愚痴を言いながらでもイヤイヤこなし、ある人は出来る限り他人には迷惑を掛けないようにとギリギリまで踏ん張ります。
学校というそれなりに多忙な場所で働いた経験から気付いたことがあります。もう子育てや教育を自分の家庭で全部背負っちゃうとパンクしちゃうということです。やれる人はやれば良いけれど、忙しいと近所付き合いも疎遠になったりでどんどん、どんどん子育て世代、働く世代が孤立しちゃって頑張っているのに報われないような状況が生まれてしまいます。
忙しい人が気軽に忙しいんですよ。「助けて!!」とSOSを求める先はきっと超忙しい学校の先生じゃないんじゃないかなと思っています。またこの取り組みがどう展開していくかは機会を見てい書いていこうと思います。
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