「子育て、失敗したかも…」と思ったあなたへ
最近、何人かのお家の人から「もしかして、子育て失敗したんじゃないかと思うことがあって…」という話を聞きました。
それに対する僕の答えは、いつもこれです。
「いやいや、失敗はないです。一緒に頑張りましょう。」
今日の記事は、「子育て、失敗したかもなぁ…」と悩んでいるお家の人が、もう一度気持ちを仕切り直して、前に進むためのエネルギーをためてもらえたらと思って書いています。
そもそも、なぜ「失敗」だと思ってしまうのか
「失敗したかも」と感じる背景には、きっといろいろあります。
- 親の想いが伝わらない
- 期待していた行動が返ってこない
- 思っていた成長の仕方と違う
でも、突き詰めていくと、「親が望んでいた姿になっていない」というところに行き着くことが多い気がします。
ただ、これは勉強でも生活でも同じなんですが、人は「想い」だけでは動けません。
正確に言うと、「動こうとしても動けない」ことの方が多い。
だからこれは、「失敗した」のではなく、「今までの方法では伝わらなかった」
ただそれだけの話なんです。
今までの関わりは、無駄だったのか?
そんなことは、絶対にありません。
子どもの中には、これまでの関わりがちゃんと経験としてインプットされています。
これから、関わり方や伝え方の「種」が変われば、反応や行動も、少しずつ変わっていく可能性は十分あります。
人は、すぐに「ゴール」を作りたがる
少し、教師時代の話をさせてください。
学校で働いていると、30人以上の子どもを担任し、特別支援教育コーディネーターとして学校全体の相談を受けることもありました。
そんな中で、時々こんな声を聞きました。
- 「この子、ADHDですか?」
- 「ASDですよね?」
そして話は、「なぜ親は診断に連れて行かないのか」「もう学校ではできることがない」という方向に流れていく。
そのたびに僕は、診断で分かること・分からないこと、教師にできること・やるべきこと、そして診断がついても何も解決しない場合があることを話してきました。
大人は、「頑張っているのにうまくいかない」と感じると、ゴールを作って「もう自分にできることはない」としたくなる。
これは、親も教師も同じです。
子育てに「ゴール」はない
「子育てに失敗した」と思ってしまうと、責める相手は過去の自分や、取り返せない時間になります。
そうなると、「まだ伝えきれていない大事なこと」が、そのまま終わってしまうかもしれない。
もし今、「失敗だったかも」と思うほど伝えたいことがあるなら、ぜひ大人になるまでに伝えてあげてほしいと思います。
「義務教育が終わったら口出ししない」は本当?
よく聞く言葉に、「義務教育の間は口出しするけど、それ以降は本人に任せたい」というものがあります。
でも、これを急に切り替えると、義務教育中にたくさん口出しが必要だった子ほど、かなりしんどくなります。
逆に言えば、中学卒業後に放っておいても大丈夫な子は、中学生の間も、自分でどんどん成長していくものです。
エネルギーのある子にとっては、インターネットが使える今の社会は、前向きに作用する可能性の方が高い。
親は、いつまでも親
僕は今35歳です。
それでも親は、今も僕のことを気にかけてくれています。
手紙をくれたり、お土産をくれたり、何かと「どうしてる?」と声をかけてくれる。
親って、いつまでも子どものことが気になるものなんですよね。
「失敗したかも」と思った時に見てほしいこと
人は、
- 学ぶタイミング
- できるようになる時期
- 合う方法
全部、違います。
「同じ育て方をしたのに、この子だけ…」という声を聞くこともありますが、それ自体がもう答えです。
学び方に、唯一の正解はありません。
だからこそ、「失敗したかも」と思った時には、次のことをチェックしてみてください。
- それは、本当に「今」絶対に身につけなきゃいけないことか
- やらなくても、得をしている場面はないか
- 今の力で、現実的にできそうなことか
- 学ぶ方法が、ちゃんと見えているか
こけたら、立てばいい
子どもも大人も、見通しの持てないことには、なかなか向き合えません。
だから、ご褒美が必要だったり、休憩が必要だったりしながら、毎日をなんとか生きています。
こけたら、立てばいい。
またこけることもある。
そのうち、スピードを調整できるようになる。
大切なのは、「こけた」という事実に、ちゃんと向き合うこと。
「失敗」で終わらせないために
今の社会は、本当に忙しい。
振り返る時間を取るのも難しい。
それでも、「失敗だった」で終わらせるより、少し立ち止まって整理するだけで、大人も子どもも、また前に進めます。
僕は、そう信じています。


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